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東方大冒録
幻想の、始まり。
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「それじゃ、健闘を祈るわ」
「あぁ。行って来ます!!」

そして暗基はスキマの中へと走っていった。

































「まったく……」

暗基がいなくなってから、紫がため息をつく。

「あの男、今度あったら殺してしまいそうです……」
「そんな物騒なこと言わないで藍。私はある意味、あの子に感謝してるから」
「感謝!? あの男にですか?」
「えぇ。でも、貴女には、この気持ちが分からないでしょうね……」
「……、?」

紫の言っていることがまったく理解できない藍はただただ首を傾げるだけだった。そんな藍の顔を見つつ、

(まったく、あそこまで私に本心をさらけ出させたの、誰以来で、いつ以来かしらね……)

一人ちょっとうれしい気分になったりした紫であった。
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