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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第22話-2 『まくらと計佑、雪姫とアリス。「笑い事じゃないよぉっ!?あの人の場合、本当に実現しそうな未来じゃないの……!」』
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笑うのは失礼だろっ!!」
言い終わった途端、まくらにアゴを蹴りあげられた。
「ぶぐっ……!! ちょっ、おいぃ!? お前、今日やりすぎじゃないかっ」
蹴りとは言え軽いもので、今日のまくらからの暴力としては一番痛みは軽かったが、
それでも顔面への蹴りなんて、いくらなんでもあんまりだ。
流石にこれは許せないと、床から腰を上げて反撃に出ようとした。
──しかし、起き上がってきたまくらが冷たい目で一言、
「自分は散々爆笑しといて、よくそんなセリフが吐けるよね」
そう言い捨てて、少年の反抗の意思を見事にへし折ってきた。
「ぐっ……!! そっ、それは……!!」
確かにあの時の自分は、今のまくらよりもっと笑い転げていた気がする。
けれど、あの時はあれが焼きもちだとは解っていなかっただけなのだ。
分かっていれば、絶対に笑い飛ばしたりなんてしなかった。
それに、雪姫が自分の為にしてくれた事を、他人が笑うという事に何だか無性に腹が立ったのだった。
それでも、この件に関しては、自分に理がない事は理解した計佑が、
半ば腰を浮かせたまま悔しそうな顔をして黙りこむと、まくらが苦笑してみせた。
「はいはい、悪かったよ。
でもね、部外者の私が笑うのと、当事者のあんたが笑ったのとでは、罪の重さが全然違うんだからね?」
「……それは。まあ、一応わかるけどさ……でも、本当にあの時は分からなかったんだよ……」
凹んで、また床へと座り直す計佑に、
「そうよね〜……まあこの件に関しては、一応同情してあげるよ。
鈍感王の計佑には、いきなりのコスプレ姿はハードル高すぎだもんね」
軽くまくらがフォローしてくれた。……けれど、今度は計佑も軽口を叩かなかった。
今日のまくらの勢いだと、ここで下手な事を口にすれば、また鉄拳が飛んでくるだろうから。
すると案の定、黙り込んでいる計佑に、まくらがちょっと残念そうな表情を浮かべて。
──やべぇ……やっぱり狙ってやがったのか……
胸をなでおろした計佑だったが、
「……さて。それじゃあ、今度こそ『もう1つの理由』を聞かせてもらおうかな?」
そんなセリフと共に、
『また変なコト言い出したら、すぐにでも鉄拳飛ばしてやる』
と言わんばかりの、サディスティックな笑みを妹分が浮かべてきて。
……安心するのはまだまだ早かったのだと、少年は身震いするのだった。
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「と言われても……昼間はどこまで話したんだっけ……?」
今日も、なんだか色々と慌ただしい一日だった。
もう昼間の事も遠い出来事のようで、イマイチ細かいことを思い出せない計佑に、
「『
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