暁 〜小説投稿サイト〜
白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第22話-2 『まくらと計佑、雪姫とアリス。「笑い事じゃないよぉっ!?あの人の場合、本当に実現しそうな未来じゃないの……!」』
[3/20]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
るとさぁ……
そうやってイタズラでもして気を引きたいって気持ちも、わからなくもないって言うかだな……」
まくらの剣幕に怯みながらも、どうにか言い訳を続ける。
「いやっ、オレも昨日は本当に怒ったんだぞ?
……でもホタルの気持ちを聞かされて、ホタルの寂しさを考えたら……やっぱり、もう許すしかなかったんだよ」
ついこの間まで、まくらも陥っていた状況。
10日もなかったけれど、それでもまくらだって随分と参っていた。
そんな状況を何十年も、それも今は6才児が耐えていると思うと──怒り続けるなんて、出来る訳がない。
「……それは。それは私だって、気を引きたかっただけって言うなら、ここまで怒んないよ……でもさ……」
困ったように言う計佑に、ようやくまくらがトーンダウンして。
やがて、ため息をつきながら怒らせていた肩をストンと落とした。
「……はぁ。もういいよ……でも、計佑。
あんたの、その誰にでも優しいとこは……必ずしも長所にはならないからね?
……それにいつか、計佑自身を苦しめることだってあると思う。ホント、ほどほどにしときなよね」
そう言って、まくらがベッドにまた腰をおろして。
ようやく完全に落ち着いてくれたかと、少年がホッと安心したけれど──
「それじゃあ、改めて昼間の話の続き、いこっか」
──安心するのはまだ早かった。
「うええ!? やっやっぱりやるのか!? ホタルの話で終わりだったんじゃ……?」
また恐怖裁判が始まるのかと、狼狽える計佑にまくらが苦笑した。
「そんなに警戒しなくても、もう昼間みたいには怒んないからさ。
……一応、先輩にも話聞いてみたけど、まあ思ってたよりはよっぽど上手くフォローしてたみたいだしね、計佑」
そのまくらの言葉に、計佑の気が緩んだ。それで、部室で抱いていた不満をつい口にしてしまった。
「そっそうか!? そっか、なんだよ。やっぱオレ、そこまで悪くなかったんじゃ──」
『ピシャァアアン!!』──言い終わらない内に、強烈なビンタが飛んできた。
「調子にのんな。フォローは一応認めてやるけど、オマエが先輩を弄んだこと自体は許してないんだよ」
またも般若に変化した幼なじみを、張り飛ばされた頬を押さえながら、
──や、やっぱり鉄拳裁判じゃないかよ……!!
震えながら見上げてしまう、哀れな子羊少年だった。
─────────────────────────────────
やがて、般若からいつもの顔に戻ったまくらだったが、途端、溜息をついた。
「……まあ、計佑を改めて責める前に、一応先輩にも話を聞いておかなきゃ、
と思ってさっきまで電話してたんだけど……正直、かなり後悔
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ