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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第22話-1 『硝子の入部、まくらからの追求「今のは世の中の女のコ全員からの一撃だ!オマエみたいな男は、ホントもう存在すんな!」』
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……ついさっき、硝子に対して『あまり構い過ぎるな』などと口にしておきながら、この体たらく。
雪姫や硝子の怒りも、尤もな少年だった。
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──これで二回目、だね……
雪姫が心の中でカウントを重ねた。──計佑がアリスといちゃついた、その回数を。
本日の一度目は頭を撫でてあげた事。そして二度目が、今の『たかいたかい』だ。
計佑とアリスの親しさに関しては、
昨夜の一件のお陰であまり焦燥を感じなくて済むようにはなっていたが、かといって全く気にならない筈もなく。
──昨日の約束通り、ちゃ〜んと後で私も構ってもらうからね、計佑くん……
計佑はしっかり拒否してみせた
"アリスと同じ分だけ私も愛でなさい" という話だったが、雪姫の中では決定事項なのだった。
──そうして、時々計佑たちを見やる雪姫を、これまた硝子がそっと観察していた……
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──口ではぎゃいぎゃい言うけど、実際には大人しくしてるんだから、ホント可愛いもんだよな……
アリスを抱え上げながら、そんな事を思う計佑。
アリスは口では罵ってきながらも、実際には何の抵抗もしない。
顔を真っ赤にして怒鳴りながらも、計佑の為すがまま。
ホタルが四六時中じゃれついてくる子犬なら、
アリスは威嚇こそしてみせるが、実際はこちらの思うがままに愛でさせてくれる子猫といった感じだろうか。
そんな比喩を思い浮かべながら、少年はふと気づいた疑問を口にした。
「そういえばお前は、あんまりくすぐったがらないな……先輩は敏感だったのに」
アリスの脇を抱えてしまう事はこれまでにもあったし、
今だって脇腹を抱えて上げ下げしているのに、まるで苦にしていない少女。
その様に雪姫との違いが思い当たり、そんな事を口にしてしまったのだった──愚かな事に。
「……ちょっと待って目覚くん。どうして『白井先輩は敏感だった』なんてコトが言えるの?」
茂武市を慰めていた筈の硝子が、ギラリとこちらを睨みつけてきていた。
──ここでこそ、いつも通りの初心で鈍感なキャラを貫いて、
「いや、たまたま脇腹を掴んじゃったことがあってさ」
とさらりと言えていれば──傷は浅かっただろう。
しかし、硝子の指摘であの時の出来事──雪姫が、
自分の体の上でのたうって、嬌声を上げた──を詳しく
思い出してしまった少年は、顔を赤くして「あ……う……」と口ごもってしまった。
──そして、そのミスで決定的に空気が変わった。
硝子が、チラリと雪姫の様子を確認した。雪姫も、耳まで赤くして俯いてしまっている。
「…………」
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