暁 〜小説投稿サイト〜
白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第22話-1 『硝子の入部、まくらからの追求「今のは世の中の女のコ全員からの一撃だ!オマエみたいな男は、ホントもう存在すんな!」』
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よ本格的に拗ね始めた硝子に、しかしこの少年は、

「いや、だってさ。
今まで見せてくれなかった一面を晒してくれるってのは、それだけ打ち解けてくれたって事でしょ?」

 そう、逆に尋ねてみせて。

「……そ、それは……そうかもしれないけど。
でも『キツイ』なんて悪い一面でしかないじゃない……実際、今日だって私に怯えてみせた癖に」

 計佑の言動を拾い上げて、硝子が責めてくる。しかしそれでも──

「いや、確かにその瞬間は恐いと思うよ。でもそんなのその瞬間だけでしょ?
それで、その時とのギャップっていうのかな……
いつもの優しい須々野さんって、本当に癒し系なんだよなぁって実感するようになってさ。
だから少なくともオレは、前より須々野さんの事、ずっと好きになってるんだよ?」

──そんな言葉と共に、笑いかける少年。
そして、想いを寄せている少年から、
笑顔と共にそんな言葉をかけられてしまっては、いくら腹黒策士の少女といえど──

「……なっ、なっ……」

 言葉に詰まって、ぐるっと顔を背ける事しか出来なかった。
その顔も、どんどん赤くなっていって。
そんな硝子が、突然早足になって計佑から距離をとり始めた。

「えっちょっと!? どうしたの須々野さんっ」

 計佑が慌てて呼びかけるが、

「……落としてから、持ち上げてみせるなんて……!!
 こんなっ、これも目覚式の手管の1つなのねっ……!?
 本っ当、本当……!! なんって凶悪な人なのっ……!!!」

 呟きながら、真っ赤な顔のまま、硝子はどんどん計佑から逃げていくのだった──


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