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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第21話 『あの時の公園で。「結局……計佑くんは、私のことキライなの……?」』
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しい少女からの、いきなりの怒声に軽く驚かされて。

「おい、いきなり大声出すなよアリ、ス……」

 声や、自分の名前のイントネーションからしてアリスだと判断して振り返った少年の前にいたのは、別の人物だった。
一瞬、誰だかわからなかった。
中等部の制服を着ている。それはアリスと同じだ。
長い髪に二匹のウサギちゃん髪留めをつけて、ツーサイドアップにしているのもアリスと同じだ。
けれど身長はアリスよりずっと高いし、顔立ちだってアリスにくらべたら遙かに大人びている。

──そんな雪姫が、顔色は林檎みたいにして。
突っ張っている時のアリスみたいに両拳を握りしめて、一生懸命こちらを睨みつけてきていた。

 そんな雪姫のコスプレ? 姿を、訳がわからないまま、呆然と眺め続ける事しか少年には出来なかった。

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 ぽかんとしたまま突っ立っている計佑を前に、雪姫はグルグルしてきた視界と必死に戦っていた。

──……や、やっぱりこれおかしかったかな!? ていうか、おかしいに決まってるよね!?

 昨夜思いついた時には、いい考えだと思ったのだ。
でも睡眠をとってすっきりした頭で考えたら、ようやく何かが間違っている事に気づいた。
けれど昨夜のうちに制服などの準備は済ませていたし、結局学校へと持ってきてしまい。
 おかしいのは気づいていながらも、
計佑の事を考えると、どうしてもそのアイディアを捨て去る事も出来なくて──結局今に至っているのだった。

──……ていうか、いつまで計佑くんも固まってるのっ!? まさか私がわからないってワケじゃないよね!?

 見知らぬ人間に声をかけられただけなら、いつまでもぽかんと突っ立っている筈もない。
という事は、ちゃんと雪姫だということは分かってはいるのだろうけど……いくらなんでも驚きすぎだろう。

──……それとも、そこまで変なコトしちゃってるのかなっ、私……!!

 そう考えてしまうと、いよいよ爆発しそうになってきた。
サラシにぎゅうぎゅうと締め付けられた胸も苦しいし、限界にきて、

「いっ、いつまでマヌケな顔して人の顔見てんだよっ!? このロリコン!!」

 もう一度アリスの口真似をして、計佑の様子を伺った。
──それに対して、果たして少年は……


「ははははははは!! なっなんすかそれ!! はははははっ、にっ似てるけど!!
なんでいきなりアリスのモノマネなんですか!? あっははははははは!!!」

 
……思いっきり、爆笑してくれたのだった。

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 雪姫の葛藤に気づいてやれる筈もない鈍感少年は、腹を抱えて笑って
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