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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第20話 『白井家での一幕。「そう、この顔だよ……私で一杯になっている時の、計佑くんだぁ……」』
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<20話>
正体を偽っていたアリスは、実は雪姫の従姉妹で。
そして、アリスが今暮らしているのは雪姫の家で。
計佑達にとっては驚きの連続で、そしてそれに流されるままに、今、白井家にお邪魔する事になっていた。
「すっすごいよ計佑……ドラマとかで出てくる家みたい……」
「バカ、狼狽えてんじゃねー……みっともねーだろっ」
答える計佑もそわそわと落ち着かないのだが、精一杯強がってみせて。
そして先を歩いている雪姫は、隣を歩いているアリスを叱っていた。
「もうっアリス!! 偽名なんか使ってまで、なんで天文部に入ったりしたの?」
「えー、それは〜……」
アリスがちらりとこちらを振り返って。雪姫に囁いた。
「……なっ!! なんでそんな余計なコトしようとするのっ!?」
顔を赤くして手を振り上げる雪姫に、「ひゃーごめんなさーい」とアリスが逃げ出して。
「けっ計佑くん!? なんかアリスから私のコト聞いたり……した?」
雪姫が赤い顔のまま、上目遣いで尋ねてきた。
「え、いえ別に……ついさっき、先輩がアリスの従姉妹って知ったばかりですから」
計佑が答えると、雪姫はホッと溜息をついた。
「そ、そう……よかった……ホントにごめんね、まくらちゃん。アリスが色々迷惑かけちゃったんでしょう……?」
「いえいえっそんな!! ちょっと誤解あったみたいだけど、
それも解けたみたいだし……もうアリスちゃんとも仲良くなれましたから」
謝ってくる雪姫に、まくらが慌てて手を振って。それから、計佑をちらりと確認する。
計佑は辺りをキョロキョロとしていて、その隙にまくらは雪姫にスッと近寄って耳打ちした。
「なんかアリスちゃん、私のコト計佑の恋人かなんかと思ってたみたいで……それで私のコト敵視してたらしくて」
「やっぱりそういうコトだったのね……本当にごめんなさい、まくらちゃん」
小声でやり取りする二人を尻目に、計佑はソファーに寝転がったアリスのもとに歩み寄って、
「なあ、先輩とオマエしかこのウチにいないのか? ご両親とか……」
「おじさんはいつも仕事で忙しいんだ。おばさんは、今日はパーティーっていってたぞ」
その答えに愕然とする。
──パ、パーティー……!? ウチのオフクロとか、全くそんなんに縁はねーぞ……!!
主婦が参加するパーティーといえば、子供の誕生会しかないと思っていた少年には衝撃だった。
そんな計佑に、アリスがニヤニヤと畳み掛けてくる。
「どーだスゴイだろ、お姉ちゃんは。こんなお城みたいな家に住んでる本物のお嬢様なんだぞ?
オマエなんか、全然お姉ちゃんにつり合わないんだからなっ」
「……わかってるよ、んなことは」
痛い
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