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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第20話 『白井家での一幕。「そう、この顔だよ……私で一杯になっている時の、計佑くんだぁ……」』
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隣──に腰を下ろした。

「きゃー、見たい見たい!! ずっと我慢してたんですよっ、早く見せてくださいよ雪姫先輩!!」
「わ!! ちょっちょっと待って!? まだ開けないでねっ」

 はしゃいだ声を上げるまくらに、雪姫が慌ててアルバムを胸に抱え込んだ。
そして、チラリと計佑を見上げてくる。

──あ……これは、オレがいるとまずいんじゃないかな……

 男の自分には見られたくなかったりする物もあるかもしれない。
かといって、あからさまに後ろを向いているというのもどうなのだろうか?
 困って立ち尽くしてしまっていると、アリスが声をかけてきた。

「おい、なにしてんだよけーすけ。一緒に見るんだろ? オマエも早く座れよ」
「え……っと」

 アリスは無邪気に誘ってくれたが、肝心の雪姫からの許可が出ていない。
雪姫に視線を戻すと、目が合った。雪姫が慌てて目をそらす。

「……うっ、うん……そうだね、計佑くんも一緒に見ようよ……」
「あ、いいんですか……? ……はい、じゃあ……」

 なんだかさっきから雪姫の様子がちょっとおかしいと感じたが、言われた通り、素直に雪姫の向かいに正座で座った。

「こらけーすけ。正座なんかやめろ。あぐらにしろよ」

 すると、まだ立ったままのありすがそんなことを言ってくる。

「なんだ? なんでそんなコト命令されなきゃいけないんだよ」
「ふん、おねえちゃんの前だからっていいカッコすんなよ。
後で足がしびれた〜とか言って、かえってみっともないコトになるんだから、最初から崩しとけよ」

──ぐっ、アリスのやつ……!!

 見ぬかれてしまった悔しさと恥ずかしさで顔に血が上りかけたが、
もうバレバレになってしまったまくらにはともかく、アリスにまでからかわれるザマにはなりたくなかった。
平静を装って、

「……先輩、じゃあすみませんけど失礼して……」

 一言詫びを入れてから、足を崩した。

「全く、最初からそうしてればいいんだ」

 言いながらアリスが、計佑が開いた足の間に腰を下ろした。

「「「……え?」」」

 アリス以外の3人の声がシンクロした。

「ア、アリスちゃん……?  何してるの?」
「んー? けーすけを椅子代わりにしてやるんだ。生意気なけーすけに対する罰だなっ」

 まくらの疑問に、無邪気に答えるアリス。次は、雪姫からの疑問が飛んだ。

「ア、アリス……?  いつもなら私にくっついてくるトコロじゃない……? なんで計佑くんの方に……?」
「んー?  だってお姉ちゃん、アルバムめくるんでしょう?
見られたくないのもあるだろうし、今日はこっちのがいいかなーって」

 ポンポンと身体を跳ねさせながらアリスが答えた。そし
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