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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第20話 『白井家での一幕。「そう、この顔だよ……私で一杯になっている時の、計佑くんだぁ……」』
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計佑も同様だった。

「おっお前も聞こえたのかっ!?」
「うっうん、何今の声……なんだか随分ちっちゃい女の子みたいな……!?」

 計佑たちが驚くのも当然だった。その声は、ここにいる誰のものでもない、
アリスの声よりももっと幼い感じの、舌っ足らずな声だった。

「……なんだ? オマエラ、一体何の話してるんだ?」

 アリスはきょとんとしていて、雪姫も特に反応を示していない。
戸惑っていると、ようやく雪姫がゆっくりと顔を上げてきた。

「……何……?  どうしたの一体……?」
「あっ、いえ何でもありません。なんかちょっと空耳が聞こえただけで……」

 未だ元気のない雪姫に余計な気を使わせたくなかったので、計佑がそんな風に誤魔化した。
瞬間、ドン!! と背中に衝撃を受けた。

──なっ!?

 慌ててバランスをとろうと足を踏み出──そうとして、叶わなかった。
足が何故か動かない。雪姫のほうに倒れていく体。せめて両手を使おうと──して、それも出来なかった。

──どっどうなって──!?

……訳がわからない内に、計佑の顔は。
……雪姫の胸へと、飛び込んでいた。

──!!!!??!!

 慌ててどこうと考えるも、相変わらず手足が動かない。
 雪姫の服は胸元が開いていて、
そこに正面から飛び込んでしまった計佑は、見事に胸の谷間に顔を埋めてしまっている形になった。

──やべぇえええええ!!?

 慌ててもがこうとする。顔などはまだ動かせた。……けどその結果は、

「んっ……計佑、くん……?」

 雪姫の胸に、鼻や唇をこすりつけただけ。

……いつぞやのように、鼻血を吹いて気絶するのは目前だった。

─────────────────────────────────

──あ、あった!!  まだ私だけの "特別" !!

 計佑が自分の胸に飛び込んできて、目をまんまるにしてフガフガと赤い顔で見上げてくる様を見て。
雪姫は、まだ自分に武器がある事を思い出した。

──旅行で水着姿になった時の、計佑の視線。
計佑は、大きな胸が好きなハズ!! これはアリスにはない!!

 どん底状態だったところに差し込んだ光に、もはや何も考えずに手を伸ばした。
少年の後頭部に手を回す。そして、きゅっ……と、計佑の頭を抱え込んだ。

「──!!???!!!!?」

 計佑が声にならない悲鳴を上げて、

「ゆっ雪姫先輩っ!!??」

 まくらが大きな声で呼びかけてきた。けれど、雪姫は気にもとめない。
今、この少女の意識にあるのは、いよいよ耳まで赤く染めてこちらを見上げてくる少年の事だけだ。

──……うふふっ……!!  そう、この顔だよ……私でいっぱいになってい
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