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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第19話 『中等部からの新入部員。「いやっ!?こっ来ないで計佑くんっ!」』
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にはいっつもエラそーに……!!」
「っぐ!? ……てめーこそ、最近はいっつも先輩のコト持ちだしやがって……!!」
「悔しかったら、さっさと先輩に応えてあげなよっ!!」
「……っ……!!」

 刃物があるところでドタバタする訳にもいかない。
グググッと頭を押さえつけて、まくらは必死に反発してくる。
 そんな均衡を破ったのは──

「ヘ、ヘンタイ!!!」

──という、小学生みたいな女の子の叫び声だった。

「「……へ……」」
 
 庭に立っていた声の主を、二人揃って見やる。……エリスだった。

「あっあんたたち、同棲でもしてんのっ!?
お揃いのエプロンなんかして、何仲良くご飯作っちゃってるのっ……!?」

 エプロンがお揃いなのは、由希子が特売の品を複数買ってきたせいなのだけど、そんな弁解に意味はないだろう。
 エリスは口をあんぐりと開けて、真っ赤な顔で目をぐるぐるとさせている。
まくらが、そんなエリスの所に慌てて駆け寄る。

「あっ、あのね〜エリスちゃん? これはそういうのじゃなくてね、
お世話になってるお礼にご飯を作ろうとしてただけでー……」

 まくらのお礼とやらは正直邪魔にしかなってなかったが、流石にここでそんな茶々は入れない。
計佑も、まくらに遅れてエリスの下に歩み寄る。

「こらちびっこ。随分まくらにちょっかいかけてるみたいだけど、幾ら何でも家まで押しかけはどうかと思うぞ」
「ちっ近寄らないでよ、ヘンタイ……!!」

 本気で動揺しているようで、エリスの言葉遣いがまた普通の女のコになっていた。

「……お前ホントに中学生か?  一緒にメシ作ってただけでヘンタイ呼ばわりとか、どんだけだよ……」
 
 奥手王子の計佑をして、そんな風に言わしめてしまうほどの少女。
しかしエリスには、もうそんな計佑の言葉を聞いている余裕もないようだ。
エリスがいよいよ首まで赤くしてアワアワとし始めて、その様子に慌ててまくらが口を挟んだ。

「ちょっちょっと計佑は黙ってて!! あのねエリスちゃん、落ち着いて──」
「触らないで!!」

 パンッ……と、エリスへ伸ばされたまくらの手が払われた。

「……あ……」

 まくらの吐息のような声が漏れて。まくらとエリスの間の空気が硬直する。
それで、少なくともエリスは我に返ったようだった。

「……なっなんだよお前!! なんで男の家に入り浸ってるんだよ!?」

 エリスが喚き続ける。

「親は何してんだ!? 娘が男のトコに上がり込んでいちゃついてるのに……親もヘンタイなのかよっ!!」
「……っ!!」

 エリスのその言葉にまくらが引きつった。それと同時に計佑が踏み出して──

『ビシッ!!』

 エリスの額に、
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