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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第18話 『雪姫、まくらと初遭遇。「計佑くんは、私のコトなんか好きじゃないからそんな風に言えちゃうんだ……!」』
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まう機会が増えている。
ここらで一発、兄としての威厳を取り戻さなければ……
そんな事を考えて、自分の一番の趣味……天体観測を活かせる部活の事を思いついたのだった。
実は入学時にも、天文部に入ろうと考えた事があった。
ただ、部活案内では天文部の名前はなく、人がいないため休部状態と聞いて諦めていたのだった。
「どうだ茂武市? お前も星好きだろ。一緒にやってみないか」
「いや好きだけどさぁ……部活つくってまで……ってなるとなぁ」
基本面倒くさがりな茂武市が渋る。
けれど、それは計佑にとっては予想していた通り。
だから、そんな親友を落とすための文句は既に考えてあった。
「……天文部とか出来ると、
『ないんなら仕方ないよね……天文部入りたかったんだけどなぁ』
なんて引っ込み思案の星好き女子が入ってくる可能性が──」
「おいっなにしてんだ計佑!! すぐに職員室行って申請してくっぞ!!」
ガタンと席を立ち、さっさと教室を出て行こうとする単純な友の姿に思わず吹き出しそうになるが、
もちろん計佑もすぐに後を追うのだった。
─────────────────────────────────
担任に話を聞くと、部室は部室棟に残っているとの事だった。
「提出が必要な書類は後で届けさせるから、とりあえず掃除でもしておけ」
との言葉に従い、渡された鍵と掃除道具を持って部室へ向かったのだが……
「あれ、計佑? なにしてんのこんなトコで……」
まくらと鉢合わせてしまった。
「お、お前こそなんで……ここは文化部の部室棟だろう……?」
運動部の部室棟はグラウンド脇にある。
校舎内にある、文化部の部室棟にまくらが用がある筈はないのに……
「私はただ、顧問の先生がこっちにいるって聞いて……なに、その焦った顔?」
まくらが訝しんでくる。まくらには、まだ天文部の事は話していなかった。
いずれバレることなのは分かっているが、流石に昨日の今日で知られるのはちょっと抵抗があった。
「まくらちゃん!! キミも天文部入ってくれないかっ!?」
「ちょっ、バッ!!」
なのに、計佑の思惑など知らない茂武市がいきなりネタバラシをしてしまった。
「……へー……天文部、ねー……」
まくらがジトリとした目を向けてきて、気まずさに目を逸らす。
計佑の思惑などまくらにはバレバレだろうし、
計佑の方でも『私にナイショでそんなコト始めようとしてたんだー……』
というまくらの怒りは、手に取るようにわかった。
まくらはわずかの間黙考すると、
「……時間がある時だけでいい、掛け持ちオッケーだったら入ってもいーよ」
ニパッと "茂武市だけ" に笑いかけた。
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