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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第18話 『雪姫、まくらと初遭遇。「計佑くんは、私のコトなんか好きじゃないからそんな風に言えちゃうんだ……!」』
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カにするもんだから、
ちょっとカッとなって……普段はあそこまでは──」
「 "あそこまでは" ってコトは……その手前くらいのコトはいつもやってるんだ?」
「そ、それは……」

 向こうを向いたままの雪姫の声が冷たい。──冷たく聞こえる。
けれど、雪姫にウソはつきたくない……そんな想いで、正直に答える。

「……まあ、その。アイツとのじゃれ合いはいつものコトではあります……」
「……そう、なんだ……」

「…………」
「…………」

 気まずい沈黙がおりた。
 いたたまれない思いで計佑が立ちすくんでいると、突然バッと雪姫が振り返ってきて。
思わずビクリしてしまう。
……けれど、その雪姫の顔は──笑顔だった。

「ふふっ……じゃれ合いはいつものコトだって言うけど!!
さっきのはどう考えてもマズかったと思うよ?
もし他の人……先生とかに見られてたら、どう言い訳するつもりだったの?」

 最後には指を立てて、メッ! という感じで雪姫が軽く睨んでくるが、計佑はその姿に安堵を覚えた。

「こらっ!! 何ホッとした顔してるの!? 今、私は怒ってるんだからね?」
「あっはい、すいません!!  ホント、不注意でした……」

 計佑が、慌てて頭を下げて。

──よかった……ちゃんと誤解だってわかってもらえたみたいだな。
ホント、見られたのが先輩で不幸中の幸いだったな……

──雪姫だからこそ最悪な状況だというのに、微塵も気付く事なく、呑気にそんな考えを抱く少年。
その呑気さのまま、雪姫に誘いをかける。

「あっ!! そうだ先輩。部っていっても今はウチ人数少なくて同好会扱いだったりなんですよね。
……なんで、よかったら先輩も入ってくれたりしませんか?」

そう口にした途端、雪姫の顔がこわばった。

──あれ?  誘っちゃマズかった……かな?

「……数合わせのためだけに、入ってほしいっていうこと?」

また雪姫の声が冷たくなった気がした。

「えっ!? いやっ違いますよ、そういう意味じゃなくて!!
正式な部じゃないし、軽い気持ちで入ってもらえたらな、ってそういうつもりだったんですけど……」

 誤解されたらしいと知り慌てて弁解したけれど、雪姫はクルリと身体を翻した。

「あっ、あの先輩……」
「……だとしても。あんなに女のコといちゃついてすぐに、他の女のコ誘ったりするんだね……」
「……え?」

 後ろを向いたままの雪姫が何を言い出したのか、よくわからなかった。
 雪姫が顔だけ振り向いてくる。

「やーっぱりプレイボーイだねキミは……天然のフリしてさっ」

 ジロッと睨んできてから、また前に顔を戻すと。

「ふーんだ。計佑くんなんて
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