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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第17話 『ホタルから見たこの世界。妬心の目覚め「どうして私、胸が痛いのかな……」』
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 <17話>


「……まくら……?  どこにいるんだ?」

 きょろきょろとあたりを見回す計佑だが、突然消えてしまったまくらを視界に捉える事は出来なかった。

──……え……なんで? あいつ、消えたりなんてコトはできなかったハズなのに……

 ドクドクと、心臓が不安に鼓動を強める。
 まさか、自分にも認識できないような状態になったのだろうか?
そんな事を考え、そばにいる筈のまくらに、声を荒げて問いかける。

「おい、まくらっ、いるんなら何か合図をしてくれっ!!
何か持ち上げてみせるとか、音を立ててみるとか!!」

 そう言葉をかけてから、しばらく様子を見る。──何も起きなかった。

──……っく……そうだ!? アイツはモノにさわれなくなったコトもあった……
  今がそうなんじゃないか?  それにたまたま、オレにも見えなくなる状態が同時に発症した、とか……

 そんな答えを出して、最悪の可能性からは目を逸らす。

──そうだよ、なんで悪いほうにばっかり考えてるんだ……きっと、身体が目覚めたんだ。だから魂が戻ったとか、そうに決まってる……!!

 母に電話しないと。今頃、病院から吉報を受けてるかもしれないし。
 そう考えて、ケイタイをとりだした。開こうとして、──震える手から、携帯がこぼれ落ちた。
震えが、手から全身へと広がっていく。
 まくらが消える直前に気付いた『最悪の可能性』。その事が頭から離れない。

──ウソだ。ウソだ嘘だウソだっ!! そんなハズない!!!!

 必死に否定する。携帯を拾う事も出来ず、震える身体で立ち尽くして──必死に念じ続ける。

──大丈夫、大丈夫だ!!  絶対に大丈夫だ……!!


「大丈夫だと思う、まくらなら」
「──!?」

 突然、後ろから計佑の心中に答えるかのような女性の声が聞こえて。
計佑は弾かれたように振り返った。

……そこにいたのは、写真の女性──美月芳夏だった。

─────────────────────────────────

 計佑は唖然としたまま、棒立ちになってしまった。
 美月芳夏が幽霊として今も存在している──それはまくらからも聞かされていた事だった。
しかしそれが突然目の前に現れて、驚かない訳がなかった。

……ただ、それにしても少年の棒立ちの時間は少し長かったのだけれど……

「……計佑?」

 目の前の少女からの呼びかけで、ようやくハッとする計佑。

「だっ……大丈夫って!? まくらはどうなったんですかっ!?」

 突然現れた、数十年前から存在している亡霊──そんな得体のしれないモノであるにも関わらず、計佑は美月芳夏に詰め寄った。
 芳佳は静かな表情で計佑を見つめ、そ
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