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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第17話 『ホタルから見たこの世界。妬心の目覚め「どうして私、胸が痛いのかな……」』
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。
ホタルは、そんな計佑を特に気にする事もなく答える。
「うん……ちょっと榮治さんを捜すのが手詰まりに……ああ、榮治さんというのは私の恋人だった人だよ。
もう生まれ変わって、別人だったりするのかもしれないけど、どうしても諦めきれなくてね。
今も探し続けているのだけど……ともかく、前の世界では捜索が行き詰ってしまって。
呪いが半分解けたお陰か、こうして世界を飛び越える事が出来るようになったこともあって、他の世界を覗きにきたということなんだよ」
「……そうなのか……」
数十年も、恋人だった人の魂を探し続ける……その想いの深さに打たれて、少年には何も言えなかった。
未だ恋愛感情もろくに理解できない自分に、何かをいう資格はないとも思った。
「そして、なぜ『この時間』に跳んできたかというとだね……
『呪いが解けた瞬間』にもう一度立ち会えば、完全に呪いが解けるんじゃないかという期待があったからだよ」
その説明は、計佑にはよくわからなかった。
「"この時間" ……? タイミングを狙ってここに来たってことなのか?
なんで『解けた瞬間』に立ち会えば、完全に呪いが解けると思ったんだ……?」
「うん……実は私がいた世界では、今より1時間くらい後に、お前とまくらは二人で呪いを解いたんだよ。
そのお陰で、私の呪いも半分解けた訳なんだが」
その答えに、計佑はまた別の疑問が湧いた。
「え? 昼間なのに、オレとまくらで呪いを解いたっていうのか?」
「ああ、そうだよ」
ホタルが即答するが、イマイチ腑に落ちなかった。
──さっきのまくらの話では、昼間にやるのは絶対ムリって事だってたのに……その辺りも、平行世界とやらの違いのせいなのか?
どちらにせよ、もう呪いが解けた今、あまり気にすることでもないだろう。
深く考えることはやめて、またホタルとの話を続けることにした。
「で? なんでその時間に立ち会えば残りの呪いも解けるって考えたんだ?」
「簡単なことだよ。その時のお前たち二人の行動の結果……その行動については聞くなよ? 話す気はないからな……
ともかく、それによって呪いが半分解けた。じゃあもういちどその時間を体験すれば、またもう半分が解けるんじゃないか? そう期待したんだよ」
「……んん……? 分かるような解らないような……」
今一つ理解できていない計佑を無視して、ホタルは話を続ける。
「しかしまあ、先に話した通り。
『ここにいた私』が『今の私』に上書きされるように消えたことで、
『ここにいた私』から派生していたまくらの呪いも無効化されて。
私の期待したような展開にはならなかったということだよ」
「はー……?」
やっ
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