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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第16話 『温泉へ。まくらが語る呪いの真相。「目覚くんは無理だと思いますよ」』
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 歯切れの悪いまくらの言葉に不安が募るが、それでまくらが戻れるなら、と計佑はそれ以上訊かなかった。
代わりに、他の事を尋ねる。

「けど呪い解くのにオレも一応必要っていうのは……
やっぱ子供の頃のその時、オレもその場にいたからとかそういう事なのか?」
「う……ん、そうだね……子供の頃からずっと一緒だったってコトは、確かに大きく関係してるね……」
「ふーん……?」

 まくらの答えはイマイチ的を射なかったが、計佑はさほど気にしなかった。

──なるほどな……オレだけがまくらを認識できたのは、オレもまくらと一緒に美月芳夏の幽霊に会ってたからなんだな……

 ずっとわからなかった疑問もこれで解けた。あと、聞いておくべき大事な事は一つだけ──

「で?  それで呪いが解けなかったら結局どうなるんだ?
美月芳夏に聞かされた話で一番ショックだったのは、そのコトなんだろ?」

 そう尋ねると、まくらがうっと言葉に詰まった。

「……結局、それを聞くのは諦めないんだね……」
「諦めるワケないだろ!? こんな大事な話!!」

 計佑がまた怒鳴ると、まくらは気まずそうに視線を逸らした。
そのまましばらく沈黙を続けたが、計佑からの無言のプレッシャーに負けたのか、漸く口を開く。

「……今夜試す方法が駄目だったら、その時は話すよ……
今話したって、他に解決するアテはないんだからそれでもいいでしょ?」

 結局、それでもまくらがちゃんと明かしてくれることはなかった。

「……なんでそこまで……」

 ここまでまくらが隠そうとするということは、相当ろくでもないのは間違いない──そう察せられた。
そもそもこの元気少女が、あんなに震え出すような話なんて──

……ゾワッ……!!

 全身が怖気だった。
最悪の可能性──例えば死とか──に思い至ったからだ。

「おいっ!! まさか──」

 怒声に視線を戻してきたまくらが、計佑の形相から心中を読み取ったのだろう、焦った顔をした。
 居ても立っても居られなくなった計佑が、まくらにつかみかかる。

「話せっ!! 今すぐ話──」

 言葉は、最後まで続かなかった。
──まくらに掴みかかった筈の手も、空を切って何もつかめなかった。

──……え……

 何が起きたのかわからず、呆然としてしまう。
 さっきまで目の前にいたまくらが、突然消え去っていた。

──え……何が……?

「……まくら……?」

……その呆然とした呼びかけに、応える声は聞こえてこなかった。


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<16話のあとがき>

消化試合二試合目……と言いつつ、実はそれ
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