暁 〜小説投稿サイト〜
白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第16話 『温泉へ。まくらが語る呪いの真相。「目覚くんは無理だと思いますよ」』
[12/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
とした顔は……わざわざ話があるなんて言っておいて──」
「わかったんだよ、計佑。私が "こう" なった理由」
「……え……?」

 予想外の言葉に、一瞬理解が追いつかなかった。

「……わかった!? お前が眠り込んで──今そうしてる理由がか!?」

 勢いこんで尋ねる計佑に、まくらは相変わらず気の抜けた表情で答えた。

「正確には "思い出した" なんだけどね……さっき突然思い出したんだ。
ヒントはホタルちゃんに聞いてたんだけど……
言われたコトの意味が、さっきようやく全部わかったんだよね」
「……ほたる? 誰だよそれ。ヒントを聞いてたって……オレ以外に、お前と話せるヤツがいたのか!?」
「ホタルちゃんっていうのは……美月芳夏さんのコトだよ。あのヒトも今幽霊になってて、一昨日の夜に話したんだ」
「なっ……!? なんだよそれ!! なんでそんな大事なコト今まで隠してた!?」
「……ごめん」

 計佑の怒りの声に、まくらが苦笑する。
ようやく気の抜けた表情をやめてくれたまくらだが、今の計佑には、そんな事はどうでもよかった。

──一昨日の夜って……あ!?
  夢でまくらと美月芳夏が話してるのを見た時!? あれはタダの夢じゃなかったのか!?

 そこでゾワリとした。
 あの夢の中で、まくらは美月芳夏のセリフに強い衝撃を受けていた。身体がガタガタと震え出すほどの──

「何を言われたっ!?」
「えっ!?」

 まくらの肩に掴みかかった。その剣幕に、まくらが身を固くする。

「何かショックなこと──相当マズイことを聞かされたんだろう!?  何を言われたんだよッ!!」
「なっ……なんで……」

──わかったの、そんな顔をしてくるまくらに、いよいよ焦燥が募った。

「話せよ!! なんでそんな大事なコト今まで……っ!? まさか、オレに隠さなけりゃならないくらいマズいことなのか!?」

 まくらが自分に気を使って話さなかった──その可能性に気付いた。
 そうして完全に余裕がなくなってしまった計佑に、まくらが苦笑して、計佑の手をポンポンと叩いた。

「話す、話すよ。その為に呼び出したんじゃない……だから落ち着いてよ、ね?  ……ちょっと痛いよ」

 言われて気付いた。かなり力を入れてまくらの肩を握ってしまっていた。

「あ……悪い……」

 手を離して、椅子にぺたんと座り込んだ。息を大きくつくと、力なくまくらを見上げる。

「わかんないコトだらけだ……全部教えてくれるんだよな? まくら」
「全部説明できるかはわかんないけど、私にわかってることは話すよ。
……まあ、説明とか私上手くないから、きちんと伝えきれるかはわかんないけどね」

 そう言って、まくらが一回言葉
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ