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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第14話 『島編第3話・何もかも告白させられて。「先輩のこと、守ってあげたくなりました」』
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…これでも私、結構嬉しいんだから、今の状況」
雪姫がニコリとフォローしてくれる。
──やっぱ先輩優しいな……ムリしてるだろうに、オレに気まで使ってくれてくれて……
雪姫の真意を誤解して、ただ気を使ってくれてるだけだろうと考える計佑。
そんな計佑に、逆に雪姫が謝ってきた。
「……こっちこそごめんね。
こんなトコまでひっぱってきておいて、結局大した収穫もなくて。
天気予報くらい見とけばよかったのに、ホント何やってたんだろ……」
「いやっそんな!! それはオレも同じだしっ、
オレの勝手な都合なのにここまで案内してくれた先輩にそんなコト言われたら、それこそオレの立つ瀬がないですから!!」
そう言って慌てた様子で両手を振る計佑に、雪姫がクスリと笑った。
「……そうだね。二人とも迂闊だったってコトで、もう謝るのはナシにしよっか」
「はいっ」
そして、計佑も笑顔を返すのだった。
会話が途切れて、しばしの沈黙が訪れた。
そんな中、計佑の脳裏では先の会話にでた『大した収穫もなくて──』からまくらの事へと考えが移っていた。
──確かに大した手がかりもなかったよな……
結局、一応持ち帰ってきたのは童話一冊と美月芳夏の写真が一枚……
雪姫の話ではあの老医師はかなり頼りになるらしいし、焦ることはないのかもしれない。そうは思うが、それでもやはり──
「先輩。オレ……」
「……うん?」
まくらをチラリと見る。
雪姫と反対側の隣に座り込んでいた幼なじみは、いつの間にか船を漕ぎだしていた。
ヒジでつついて、起こしてやる。
「……んっ……むっ、なんだよっ」
まだゴキゲンナナメの様子のまくら。
そんなまくらをあえて無視して、雪姫のほうに顔を向ける。
「確かに先輩の言うとおり、オレがバタついたって状況は変わらないかもしれません。
でも……やっぱりまだあがいてみます」
雪姫の方を向いたまま、まくらへの言葉を投げかけた。
「まー、色々とムカつくヤツですけどね、そんなんでも "一応" 大事なヤツなんで」
「……そっか。うん、いいと思うよ。計佑くんらしいと思う」
雪姫が微笑んで肯定してくれて、そんな雪姫に計佑の心もまた力づけられた。
「ありがとうございます。先輩にそう言ってもらえるとホントに頑張れそうです」
──……本当に。先輩の協力がなかったら、何の行動もできてなかったかもしれないもんな……
あらためて、今までの協力に礼を言う。
「先輩の好意、本当に嬉しかったです」
「…………!!」
雪姫が息を呑んだが、計佑はそのまま言葉を続けた。
「この旅行に誘ってもらったコト、本当ありがとうございました
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