暁 〜小説投稿サイト〜
白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第14話 『島編第3話・何もかも告白させられて。「先輩のこと、守ってあげたくなりました」』
[2/17]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ったが、黙りこんでしまうのも十分悪手。
しかしそれがわかっていても、ただ棒立ちを続けてしまう少年だった。
─────────────────────────────────
計佑のいきなりの大声に、雪姫は二重の意味で驚かされた。
突然の大声と、自分の心を見透かしたかのような内容に。動悸が激しくなった。
──本当に……こっちを見るの?
じっ……と計佑の後頭部を見つめる。
少しの動きも見逃すまいと。そして……
──動かない……
叫んでから一転、計佑は全然動かなくなった。声すら発さない。
──あんなコト叫んでおいて……やっぱり実際には何もしないんだ……
安心、悔しさ、切なさ、色んな感情がごちゃ混ぜになった。
「……先輩? まだ着替え終わりませんか?」
あまりに長い時間が過ぎて、ついには計佑から催促された。
雪姫の口からため息がもれる。
「……もう振り向いてもいいよ……」
──……計佑くんのバカ。
─────────────────────────────────
雪姫からお許しが出て。
念のためまくらに目配せすると、まくらは計佑の後ろを見た後『あれ?』という顔をした。
「……大丈夫」
けどそれでも保証してきたので、ついに計佑も振り返る。
──雪姫は、パジャマ姿だった。
──え? なんで?
多分唖然とした顔をしていたのだろう、雪姫が慌てた様子で弁解してくる。
「なっなによっ、服の入れ間違いくらいあるでしょっ!?
服詰める時にたまたま他のコト考えてたんだもん……計佑くんだって妹さんの水着もってきたりしたクセにっ!!」
「すっすいません!!」
雪姫の弁解は、最後には口撃になっていた。
別にあれは計佑が持ってきた訳ではないのだけれど、
そんな言い訳をするわけにもいかず、計佑はペコペコと頭をさげてしまう。
──それにしても……このパジャマの柄って……
なんとも可愛らしい、クマさんプリントだった。
──ケータイストラップといい、そんなにクマ好きなのか先輩……
コンビニでの買い物の事も思い出してしまい、つい見入ってしまう。
「……なに? ……また子供っぽいとか笑ったりするの?」
なんだか着替え終わった後あたりから雪姫の機嫌が悪い。
確かに変な顔をされたり、じろじろ見られたりしたらいい気はしないかもしれないけれど、
思い返してみると『振り向いていい』の声からして不機嫌さを感じたような……
──あ!? もしかして、叫んだ通りオレが覗いたとでも思ってる!?
着替えている間も雪姫はずっと自分を見つめていた──そんなことを知る筈もない計佑は、そんな答えにたどり着いて
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ