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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第12話『島編第1話 "テレパシー"の真意……?「事故だもん! ノーカウントだからねっ!?」』
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事を考えていると、雪姫がどこか遠慮がちに、また尋ねてきた。
「ところで計佑くん……その幼馴染の人って。
硝子ちゃんや茂武市くんに秘密ってコトは……計佑くん達の同級生ってコトだよね……?」
「え? あ、はいそうですけど……?」
何を聞きたいのかわからずに、こちらも疑問形で返事をしてしまう。
雪姫はまたちょっと迷う様子を見せたが、それでも結局尋ねてきた。
「そのヒトって……女の子……かな?」
「はい、そうですけど」
「……っ!」
計佑の答えに、雪姫が息を呑む。
「…………?」
計佑にはその反応の理由がわからず、ただ雪姫を見つめた。
雪姫もまた、無言のまま計佑の目を見つめてきていたが、やがて意を決したのか口を開いた。
「もしかして……計佑くんの……その。好きなヒト……とか……?」
「ええ!?」
─────────────────────────────────
訊くのは怖かったけれど……それでも、訊かずにはいられなかった。
違うと思いたい……その筈だ……もしそんな人がいるなら、
この誠実な少年だったら昨夜の内にそう答えてくれていた筈だから。
そう理性では判断できていても、やはり恐怖で胸が張り裂けそうだった。
──お願い、違うと言って──!!
計佑が視線を逸らしてどこかを見つめた──いよいよ不安が爆発しそうになった瞬間、
「あはははは!! もー先輩まで。そんなワケないじゃないですかっ!!」
計佑が笑い飛ばしてきた。
直前に何を見ていたのか、多少疑問はあったけれど、それは今の雪姫には大した問題ではなかった。
「でっ……でも? 幼馴染さんってことは付き合いも長いんだよね?
今もその人のために奔走してるくらいだし、よっぽど大事な人かな……って」
そんな風に尋ねると、少年はうっと言葉に詰まって、またさっきと同じあたりを見やる。
そうしてガリガリと頭を掻いてから、こちらに目線を戻してきた。
「それは……ですね。幼馴染っていうか……もう殆ど家族同然の、妹みたいなもんなんですよ。
親が忙しい人なもんだから、子供の頃から、殆どをウチで過ごしてきてて」
「……そうなんだ……」
「まあ……やかましくて鬱陶しいやつで、いっつもケンカばっかなんですけどね。
それでも、オレはもう家族みたいなもんって思ってるし。
……自分に出来るコトくらいはやってやるかって、そんだけの事ですよ」
最後の方は随分恥ずかしそうにしていたけれど、それでも誠実な彼らしく、ちゃんと答えてくれた。
そしてその答えは、雪姫を安心させた──筈なのだけれど。
チラチラとどこかを気にしながら話す計佑の姿に、何かザワつくものが残った。
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