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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第11話『雪姫の添い寝と次の朝、一方硝子は……「まくらには内緒にしておくから」』
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…なんだよこれっ、先輩どーしちゃったんだよ……!!?

それは雪姫の問題ではなく、むしろ計佑の側の問題なのだが、そんなことを理解できる少年ではなかった。
計佑が困惑し続けている間も、雪姫はじっと計佑の言葉を待ち続けている。

──何か言わなきゃ……!! だけど何て……!?
『先輩ってすごい美人だと思ってたんですけど、実はめちゃめちゃカワイイですね』
……違う違うっ!! そんな感想は求められてないっ!!

……それはそれで雪姫は喜んでいただろうから、
突然の告白を受け止め切れない少年としては、意外と正解だったのかもしれない。
しかしこの少年に、そんなセリフを意図して口にできる筈もなく、ただ口をあうあうとするばかり。
そのうち、計佑は口どころか顔全体が強ばってくるのも自覚したが、やはりこの迷路の出口は見つかりそうにない。

──……誰か助けてくれーーーっっ!!!!

……そんな情けない少年の悲鳴に、救世主が現れた。
トントン、と軽くふすまが叩かれた後、すぐにふすまが開いて──

「白井先輩? 目覚くんの様──」
「……須々野さんっ……!!」

固まっていた空気が、とりあえずこれで解された。
そう思い、計佑は安堵して。
身体を起こして、改めて硝子を見たが──

「……須々野さん?」

なんだか様子がおかしい。起き上がった自分じゃなく、雪姫の方に視線が釘付けのような──

<b>「そっ──添い寝!? 」</b>

そして、目を見開いていた硝子が、大声で指摘してきた。

「──えっ!?」

そばに寝そべっている雪姫を見下ろす。雪姫は顔を手で覆ってしまっていた。
けれど、覗いている耳は真っ赤で、そして体は更に縮こまっている。
……そんな状態で、でも、その位置は計佑の本当にすぐ傍で。

「……ちっ違──!? 」

痛む体をおして、慌てて立ち上がろうとしたのだが

「ごめんなさいっ!!」

硝子はピシャッとふすまを閉めて、去ってしまった。

──だから違うのにっ……!!

行き場のない、伸ばした手を震わせる計佑に、

「びっ……びっくりしたね……」

雪姫が、そろりと話しかけてくる。

──いやびっくりっていうかっ……なんかヘンな誤解がですねっ!?

雪姫からしたら、好きな人の看病のためにこうしている訳で、だから雪姫としては誤解でも何でもないのだけれど。
未だによく分かっておらず、そんな風に考えてしまう少年。
そんな計佑の手に、雪姫の手が重ねられた。

「……え!?」

ドキリとする。

「……何も言わなくていいよ」

雪姫が、ふわりと微笑んでいた。

「ただ今は……このまま手を握っててもいい……
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