第二十四話
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「それは、重々情緒しています。しかし、私は核兵器等を自国内で使用するつもりはありません。自分達の住む国を汚す訳にはいかないのです」
毅然とした態度で、アメリカ大使に言い放つ。愛する祖国の大地を、自らの手で人の住めない環境にするなど、決してしたく無いからだ。
私の決意が固いと見た、アメリカ大使は肩を落とした。
「分かりました。本国には、日本帝国政府の意志は固いと伝えます。しかし、アメリカ政府は日本帝国政府に対して支援を惜しみませんので、どうかそれだけはお忘れなく」
「分かりました。そのお言葉は、忘れません」
お互いに握手を交わして、アメリカ大使は、部屋を去って行った。
代わりに、私の元に秘書官が駆け寄ってくる。
「よろしかったのですか?多分彼方は、此方に対して不信感を持ったのでわ?」
「仕方あるまい。自国内で核兵器など、世論が許すまい。それに、大使は支援を約束して言ったから、大丈夫だろう。それより、BETAの進行はどうなった?」
「はい。それは・・・」
また、執務室に戻り対応に追われるのだった。
榊sideout
アメリカ大使side
会議を終えた私は、車に乗り、大使館に向かっている。運転手は私の腹心だ。此処で言った事は、外部に漏れる心配は無い。
「気に入らんな」
そう。先程まで日本の首相との会議を行っていたのだが、日本政府は我々の提案を拒否したのだ。
「フン!古臭い考えで、我が偉大なるアメリカの提案を拒否するなど、馬鹿な首相だ」
そう。迫りくるBETAなど、G弾で全て凪ぎはらえば良いのだ。
メビウスごときには、作れない最強の兵器なのだからな。
「焦る必要は無い。まだまだBETAの進行は、終わらんのだからな。いつかあっちの方から泣き付いて来るに決まっている。所詮島国の人間なのだ、逃げ場が無い以上必ず我々アメリカに媚びを売ってくるだろう。それまで、待てば良いのだからな!ハッハハハハ!」
高笑いをしたまま、車で大使館に戻るのであった。
アメリカ大使sideout
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