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▼魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。(エギナ)
時は二〇九四年。
世界は戦乱の時代を乗り越え、今日もまた動き出そうとしている。
戦乱の時代に生み出された"魔法"。
それは、争いのために発見され、日々研究された。
だが、平和になった今では、その使い道は無くなった。
そこで、一部の人間は魔法を悪用し始めたのだ。
すぐに警察や政府が動き、魔法を取り締まり始めたのは言うまでもない。
魔法を使う受刑者は、危険故に、世界に九つある"魔法刑務所"に収監された。
その魔法刑務所の位置は、公にはされておらず、分かるのは"普通の刑務所とは段違いの警備のレベルを誇る事"と、"九つある事"。
そして、"魔法犯罪が始まり魔法刑務所が建てられてから、一度も脱獄に成功した者がいない"と言う事。
だが―――
「てめぇらぁぁぁあああ!!!! 勝手に房を出るなぁぁぁあああ!!!」
今日も魔法刑務所の一つ、"第一魔法刑務所"に、看守の怒号が響き渡る。
魔法刑務所の一日が、今日も始まる―――
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