「亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)」の感想


 
コメント
「この世で最もたちの悪い愚か者とは、自分の愚かさを知らない、自分の愚かさに気づかない愚か者である。自分が愚かであることを知らない、自分が愚かであることに気づかない愚か者である。」

 そう言っても、異論のある人は、おそらく少ないことでしょう。

 銀河帝国の門閥貴族は、この、『最悪の愚か者』の典型でした。
 彼らの大半は、自分が愚かであるなどとは、夢にも思っていなかった。自分の愚かさに、気づこうともしなかった。

 だからこそ、こんな悲惨な末路をたどらざるを得なかったのでしょう。彼らの中で、死ぬ前に自分の愚かさに気づいた者は、はだしてどれくらいいたのか。