「SAO─戦士達の物語」の感想

禍原
禍原
 
良い点
・小説の書き方が安定している。
・情景、人物、思考、戦闘など、多彩な表現で各描写がしっかりと描かれている。
 
悪い点
・ルビが振れていない個所が多々ある。
・段落の法則がおかしい。
・会話文のカギ括弧「」の文末に句点『。』があったりなかったりする。
・オリ主がキリトに成り代わっているせいでキリトがサブレギュラーキャラのような扱いになっている。
・完全オリジナルのストーリーがほとんど無い。
 
コメント
どうも、禍原です。

御依頼に応じ、こうして感想を書かせて頂きました。
個人的な独断と偏見に基づいただらだらと長い感想となっていますので、ご気分を害されたら申し訳ありません。

つぶやきにも書いた通り、少し厳しめな感じでいこう――と、考えていたのですが、『戦士達の物語』を読んでかなり困まってしまいました。

結論から言いましょう。
鳩麦さんの作品『SAO─戦士達の物語』は、《ある意味》完成していると言っても過言ではないと思います。

ある意味、というのは《二次創作作品の一つのジャンルとして》です。

『原作主人公に成り代わって強いオリ主が活躍する、少しご都合主義がプラスされた二次創作作品』というジャンルです。

『成り代わって』という言葉を使ってはいますが、決して貶しているわけではなく、二次創作作品を書く大多数の作者さんが最初に書くだろうジャンルの一つとしては有名なジャンルです。

多彩な描写で、会話、説明、戦闘、コメディ、シリアス、どれも私も羨ましいと思うぐらいのクオリティで纏まっています。
しいて言えば誤字脱字がちらほら有るとか、段落の法則が変であるとか、会話文の括弧内の文末に句点があったりする程度ですが、それは後でも修正可能なので些細な問題です。


正直に言えば、色々と気になる点は多々ありました。
しかし、後々になって考えてみるとそれは、私個人の二次創作作品に対しての拘りから見た点での違和感であり、《そういうジャンル》として見れば全体的に素晴らしい出来だと思います。


ですが、一応《厳しめな感想》という公約でしたので、筋違いな部分もありますが、こういう意見もあるということを知ってもらおうと思います。

先述していた私が違和感に感じた部分。
これのほぼ全てが、目次のあらすじの注意書きや、各話のあとがきに記載されているものです。

・原作主人公の活躍がオリ主に成り代わっている。
・原作主人公のキャラがおかしく、原作より弱く感じる。
・主人公がやけに強い。
・登場人物がオリ主とやけに関係がある。
・原作ストーリーになぞらえが過ぎる。
・完全オリジナルストーリーがほとんど無い。

上記は先ほどの《原作主人公に成り代わって強いオリ主が活躍する、少しご都合主義がプラスされた二次創作作品というジャンルだから》や《それが嫌なら見るな》という一言二言で片付けられるものです。

結局の所、鳩麦さんほどの力量を持つと、最後は《読み手の好み》の問題となってくるわけです。

別の原作ですが、私も最初は上記と同じジャンルで書いていました。
その過程で様々な二次創作作品を読み、自分の作品を見直し、そして置いて行かれてる原作主人公を見て、『これは自分がカッコイイと思った原作主人公ではないな』と思いました。

それからです。私の書く二次創作作品のジャンルが『極力原作矛盾&介入をしない、基本オリキャラで描くオリジナルストーリーにして原作の裏側』という感じになったのは。

上記の指摘点は、そんなジャンルを基本としている私だからこそ出てきた点です。つまりは『好み』ですね。

鳩麦さんが今の路線で突き進むのならば文句は全くありません。
しかし、出来るだけ万人に受け入れられる物語にしたいというのであれば、今後は以下の二点を気を付けると更に良くなるのではと個人的に思います。

・原作主人公の活躍を奪うのではなく、別にオリ主が活躍できる舞台を作る。
SAO編でのラフコフ戦やGGO編でのBoB予選は良かったと思います。あのように、原作にはないオリ主専用の活躍舞台をもっと盛り込んでほしいです。

・元から知り合いだった、という設定は極力しない。
いくら楽だとはいえぽんぽんと原作キャラと知り合い設定にしては手抜き感がありありと透けます。オリ主――涼人のキャラクターは原作主人公キリトのように、初対面でもヒロインを引き付けるに十分な魅力を持っていると思います。なので無関係からの進展は難しいとは思いますが、そこを上手く関係を深める話を入れることでよりオリジナリティが増し、オリ主も格好良く見えると思います。

以上です。
ちなみに、違和感の部分で書いた『原作主人公のキャラがおかしく、原作より弱く感じる』という指摘ですが、これは物語の設定上ある意味仕方の無いことだとも思います。
頼りになる兄貴分が居るということで、原作よりも弟っぽい――つまり精神年齢が低く見えるキリトさん。これはサチが生きているということも関係しているでしょう。原作ではサチの死を経験しているからこそ、精神年齢が高くなり、あそこまで大人顔負けの思考をする14~16歳の少年になっていたのですから。


以下、別件で気になった点。

■目次画面でのあらすじの注意書き
『・オリジナル主人公メインの物語ですが、基本ストーリーは原作に乗っ取ります。』

実は『なろう』時代から気になって気になって仕方なかったこの部分。
『基本ストーリーは原作に乗っ取ります。』というのは『オリ主が本来の主人公キリトに成り代わります』という意味の『乗っ取り』なのか、それとも『原作のシナリオに沿った話にする』という意味の『則(のっと)り』というのを誤字っているのか。

前者ならば『原作に乗っ取ります。』→『原作を乗っ取ります。』が正しいかと。

後者ならば『原作に乗っ取ります。』→『原作に則ります。』が正しいです。

前回の感想でも誤字を注意しようかと悩んだのですが、確かにリョウコウがキリトに成り代わっている部分が多々あるので『乗っ取る』という言葉も間違いではないなと、ノーコメントにしておきましたが、今回《厳しめ》がキーワードなので一応突っ込んでおきました。

■ルビが振れていない個所が多々ある。
恐らく『なろう』からの移転で『暁』のルビ設定に対応していないまま投稿してしまったのかと。かなーーーーり多くありますが、ご自身の作品ですので、ちゃんと確認をお願い致します。――なにより今後読み始める読者のために。

■段落の法則がおかしい。
段落というのは改行とセットです。改行するなら段落をする、段落しないのならば改行はしないほうがいいと思います。
現状の《段落のようなもの》に凄く違和感を覚えました。

感想は以上となります。

先述もしましたがもう一度。
見ようによってはかなり失礼なことを書いたという自覚があります。
申し訳ありませんでした。

指摘も無視されてもかまいません。
ただ、このような意見もあるということだけは知っておいて頂きたく思います。

それでは。
長文悪筆、大変失礼致しました。 
作者からの返信
作者からの返信
 
どうもですwまずは一言、感想ありがとうございます!返信が遅く申し訳ありません!

頼んでおいてアレですが、まさかこれだけの物がいただけるとは……正直初見「なんじゃこりゃあ!?」状態でしたw

まず前半……と言うか、前提?の文章に対するお褒めの言葉、ありがたく受け取らせて頂きます。
こういった指摘文章の中でお褒めいただけると、やはりそれだけ説得力が増しますね。
少しばかり自分の文章に自身が持てそうですw

さて、そのうえでのご指摘、どれも十分に根拠や理由が提示されておりとても参考になりました。

さて、では軽くで申し訳がないのですが……一つ一つ触れていきたいと思います。


『原作主人公に成り代わって強いオリ主が活躍する、少しご都合主義がプラスされた二次創作作品』

まさしくして、ウチの作品の事ですねw
そして同時に仰る通り、ある程度確立された一つの二次創作のジャンルですw

勿論、禍原さんのような考え方の方がいらっしゃることは十分に理解しておりますし、それらの作品や書き方、考え方は僕も大好きです。
ある意味、一種尊敬いたしております。

それでも僕がこの作品形態にこだわっているのは、単純に「書きやすいから」と、そもそもリョウコウという存在がそのために生まれた存在だから。と言うのが有ります。
元々、書き始めたのが今よりもっとガキんちょの頃でしたから、処女作これ以外のジャンルを選ぶという選択肢は無く、また今も僕の中に残っている考えなのですが……手前勝手なこの物語は、鳩麦自身が原作に「もっとこんな展開が有れば良かった」、「こうなって欲しかった」を投影したくて書いているものなんですね。

そのための根柢の考え方が、「キリトの隣にもっとキリト自身が頼れる奴が居たら」であり、そのために生まれたのがリョウコウと言うキャラクターなんです。
なので、やはり原作に沿っていくという考え方は変えられないようですwただ……


・原作主人公のキャラがおかしく、原作より弱く感じる。

だからこそ、と言いますか、それにこだわりすぎた結果、キリトと言うキャラクターが原作よりもかなり弱い……頼りない印象を読者に与えるキャラになってしまったのではないかと思えるこのご指摘は、非常に反省する所です。

「リョウに頼るキリト」と言うのはこの作品内での一つの書きたかった図なので、[原作よりもキリトガ子供っぽく見える」というご指摘はある意味では僕の中では成功例なのですが、「キリトの活躍奪いすぎ」と言うのは、少し刺さりましたw

僕自身少々手抜きをしているのではないかと言う自覚はあったのですが、改めてご指摘を受けて見直してみると、やはりそう言った印象を与えてしまうのも仕方ない気がします。

その結果キリトが必要以上に弱いキャラになってしまい、作者の手抜き感が露呈してしまうのですから、残念無念また来週ですねw

今後は、少しずつリョウコウ側の動きを増やしていきつつ、原作にはなかったキリトの描写も少し増やしてみようかなと思っています。

目指せ、原作と二次創作のダブル主人公(仮)のような感じで……w


さて、此処からは別件のご指摘に対してですがまず一つ。

「乗っ取ります」


…………恥ずかしいいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!

すみません!誤字です!完ッ全に誤字です!!直します!修正します!変更します!!「則ります」です!ゴメンナサイ!!

こ、コホン。

で、お次、

ルビですが……これは……にじふぁんから移転した時の突貫工事の名残が半分。後はいまだに暁の形態に慣れ切れていない作者のせいですね……

仰る通り、少しずつですが、修正していきたいと思います。新規読者さんよっといで~♪
でもこの作品って多分、長いから敷居高いんでしょうねぇ(苦笑)


最後に改行について。

これは実は何時か言われるだろうなと思っていたんですが……

えっと、恐らくご指摘されているのは、改行時の一文字空けと、あと、多分地の文で偶に文の間に一行空けている部分の事に関するご指摘ではないかなと思うのですが(解釈の間違いだったら申し訳ありません!

えっとですね……前者は、すみません。怠慢です。長い文章を書いていると、どこに一文字空けを入れるべきか時折分からなくなってしまうのと……やっていると凄く勢いがそがれると言うか……アクセル全開で書いている時に、止まってしまうのが理由です。
これを修正しようとすると膨大に地味な時間が出来てしまうので……すみません、現時点では修正は検討中の段階です……

で、後者なのですが、これは実はなろう時代にどなたかの読者様に言われたことでして……この方が横文を読むときは読みやすいと言われ始めたのがきっかけでございます。
やたら入れるのは文章としておかしいとは自覚しているのですが、一部読者の方には改行のほとんど無い文章は読みにくいそうなので……申し訳ありません。文法へこだわりのある読者様には少々眼をつぶっていただければ幸いです……

最後に、前述もしましたが本当に参考になる感想でした。
依頼をして心から良かったと思っております。

これらのご指摘を受けつつ、今後もより面白い物語を書いていけるよう努力いたしますので、よろしくお願いいたします。

ではっ!