「ソードアート・オンライン ~無刀の冒険者~」の感想


 
コメント
転移使えよ 
作者からの返信
作者からの返信
 
 感想ありがとうございます。
 おお、久しぶりのツッコミ……。では、自分なりの回答をば。

 おそらくソラちゃんがピンチになったときのことだと思いますので、そこについてお答えします。
 ちょっと情報が不足しているので、どのような形で転移を使うのか、パターンに分けてお答えいたします。ぱっと思い浮かぶのは四パターンくらい考えられますか。

 一つ目は「ソラを抱えた段階でシドが一緒に転移結晶」、これは×です。
 原作中で記述があり、「一個の転移結晶で一度に転移できる人数は一人」はわりと明記されています。ぱっと思い浮かぶのは『圏内事件』の時のラフコフの三人が「合計で六個の転移結晶を使った~」の記述があったかと。もしかしたら一巻、七十五層ボス部屋前へと向かうときの説明にもあったかもです。

 二つ目は「回廊結晶で二人とも転移」。これもどうでしょうかね。
 もちろんシドさんの手持ちに非常用の回廊結晶くらいはあるでしょう。ただしこれの描写(使われているのは原作では一巻のヒースクリフさんと二巻のロザリアさん達のとき)も微妙で、「『回廊(コリドー)』が開いて、そこに飛び込むことで指定の行き先へと転移」となっています。宙吊り状態で結晶を使用したばあい『回廊』がどこに開くのか……ちゃんと落下先、真下に開いてくれればいいのですが、横に開かれたら万事休すです。さすがのシドさんもそこまでは試したことはないんじゃないかなあ、と。

 三つ目、「シドがソラを指定して転移させる」。
 意外なことに原作中にこれ……「転移結晶の対象は「使用者」だけなのかどうか」の記述がなかったように思います。要するに「だれだれをどこどこに転移!」というのが可能なのかどうか。これが可能なら文句なし一択なんですが。まあ、これができてしまうと「気に入らないやつを僻地に強制転移」ができてしまうのでたぶんないかな、とも思うのですが。


 で、本命、四つ目ですね。「ソラが抱えられた段階で「つかまってろ」じゃなくて「転移で飛べ」と言われるべきじゃね?」。おそらくご指摘はここだろうな、と思います。
 これは理屈的にはもっとも正しいでしょうし、原作との矛盾点もありません。おっしゃる通り「転移使えよ」とのご指摘ももっともです。ただ、「無刀」のあのシチュエーションにおいて、「転移で飛べ」との指示が心情的にアリかどうか。好きな女性が、唐突におかしな発作を起こした状態で、それをなんとか抱き留めて、宙吊りになった自分。そしてその状態でぼんやりと目を覚ました彼女。冷静にその指示を彼が下せるか……あるいは深読みして「彼女にその指示通りの動きができるかどうか」を判断してそれより「掴まれ!」の本能的な指示がアリではないか、など。こちらも一概に「ナシ」とは言えないのではないかなー、と。


 どの転移だったかは不確定ですが、自分の考察としてはこのくらいでしょうか。
 久々のツッコミが嬉しくてつい長文になってしまいました、申し訳ありません(汗)
 ご満足いただければ幸いです。

 ……まあ物語的に、絵的に「ぎゅっとして」のほうが見栄えがいいというのももちろんありますがね。