「銀河英雄伝説~悪夢編」の感想

雑兵I-13
雑兵I-13
 
良い点
オフレッサーは部下が虐殺されなかった分と罠に嵌められた事でエーリッヒの道化呼ばわりも自分を恐れていたとの解釈、慰めになるので、原作よりマシな最期を迎えています。
オフレッサー視点だと原作はどれだけの悪夢だったのか。
 
悪い点
八馬鹿の怒りでエーリッヒがルドルフ化している。
 
コメント
このエーリッヒを見てリューネブルクが地獄でルドルフの再来と苦笑いするな。こうやって銀河連邦末期にルドルフが生まれたわけか。
とは言えエーリッヒが笑っていられるのも内戦が終わるまで。長期戦争と農奴で労働人口が激減した限界集落(帝国)を建て直さなければならない。戦後には勝った事を後悔する圧倒的なまでの絶望が横たわっています。

原作は焦土戦と内戦で行き場を失った辺境、貴族領の難民の流入、戦争の荒廃と同盟政府の補助が消え故郷を棄てざる得なかった市民の流出から人口集約、政府の効率化が図られ、外敵の消失から加速度的に行われる事になり意図せず中興に繋がったのでしょう。悪夢編にはそれが無く人口密度は海水の金の含有量を量るがごとく。
国家が既に終わっている事に気付かないか、気付いて目を逸らしているのかはさておき、内戦が終り内政に携われば帝国が既に終わっている事を嫌でも自覚する事になるでしょう。